自然と顔がほころび、千明を見上げると罰が悪そうな顔をしていた。
「流石にやな、メンバーのフルネーム知らんかったらあれやろ?そやさかいあの時に必死に覚えようとしてん。深い意味とかないやさかい気にせんといてな」
はにかんだ笑顔で千明はそう締めくくった。
一旦話が落ち着いたのを見て、風幸が「そろそろやろっか」と、練習を促しみんなそれぞれの楽器を手に持つ。
あたしも背中から降ろしてギターを取り出し、それを見計らった風幸がバチを叩いて始まった。
初めて出会って一週間、あたしがバンド『SEASON』に加わって一週間。
この一週間まだ春休みだから毎日のようにここに来て一緒に弾いてる。
何度弾いても最初に感じた感動や胸の高鳴りは消えることがない。
こんな場所を与えてくれてありがとう。
┼┼┼┼┼
「もうそろそろいいかな」
「何が?」と聞くあたしに陽生は振り向く。
「もうそろそろマーに顔出してもいっかなって」
「マー?」
聞き慣れない言葉にあたしが首を傾げていると風幸が陽生の脇腹をこずいた。
「お前は説明が足りないんだよ。捺未さっぱりってわかんないって顔に書いてあるだろ」
「流石にやな、メンバーのフルネーム知らんかったらあれやろ?そやさかいあの時に必死に覚えようとしてん。深い意味とかないやさかい気にせんといてな」
はにかんだ笑顔で千明はそう締めくくった。
一旦話が落ち着いたのを見て、風幸が「そろそろやろっか」と、練習を促しみんなそれぞれの楽器を手に持つ。
あたしも背中から降ろしてギターを取り出し、それを見計らった風幸がバチを叩いて始まった。
初めて出会って一週間、あたしがバンド『SEASON』に加わって一週間。
この一週間まだ春休みだから毎日のようにここに来て一緒に弾いてる。
何度弾いても最初に感じた感動や胸の高鳴りは消えることがない。
こんな場所を与えてくれてありがとう。
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「もうそろそろいいかな」
「何が?」と聞くあたしに陽生は振り向く。
「もうそろそろマーに顔出してもいっかなって」
「マー?」
聞き慣れない言葉にあたしが首を傾げていると風幸が陽生の脇腹をこずいた。
「お前は説明が足りないんだよ。捺未さっぱりってわかんないって顔に書いてあるだろ」


