SEASON

体育館には生徒のほとんどが来ていて凄い人数になっていた。

アンプから発せられる熱も半端なものじゃない。

もう体育館は蒸し焼き状態だ。

最後の一曲の最後の間奏の時、額にたらーっと汗が流れた。

それは無意識の行動だった。

演奏中だから手はギターから離れられないとなると無意識に肩で拭った。

その時丁度帽子のつばが肩に当たって頭の上が一瞬軽くなった。

あ、と理解した後はもう遅かった。

今まであたしの顔を隠していた帽子落ちた。

暑いはずなのにさー、っと寒気が押し寄せてきた。

動揺しながらも指はちゃんと動いている。

やるじゃんあたしとか思いながら違う汗が流れる。

冷や汗。

動揺した頭で残るはワンフレーズ、時間にすれば数秒と考えだした。

早く終われ。

一心に願う。

「世界の色を…」

曲が終わるやいなや、舞台袖に逃げ込んだ。

「今日はありがとー!体育館の入り口にビラおかしてもらったから良かったら持って帰ってくれ!それじゃ、また会うときまで!」

陽生が最後に言っているが、あたしにはもうどうでも良かった。

一番問題なのは、あたしの平和な高校生活の行く末だ。