SEASON

それで白鳥に話かけてた。

今思い返して見ても…笑いが込み上げてくる。

他には不思議の国のアリスとか定番なモノも多かった。

全てのクラスが終わって昨日と同じく自由行動。

千鶴、朱理、愛菜と自然と集まり、昨日行けなかった展示を見に行った。

すごいなぁって目を見張るものが多かった。

来年はあたしたちが作らなきゃいけないんだよねぇ…大変そうだ。

いろいろ見て回っているうちに時間が経っていてケータイの時計を見て思わず、あ、と零していた。

「どうかした?」

前を歩いていた千鶴が振り返った事でその前を歩いていた愛菜と朱理もあたしを振り返った。

「あー…えっと、ちょっと用事思い出して。今から行ってくる!あたしの事は気にせず回ってて」

そう言ってあたしは3人に背を向けて歩きだした。

向かった先は会議室。

展示している教室とは少し離れていて会議室の前の廊下には生徒の姿が見当たらない。

その事に少し胸を撫で下ろしながら会議室の扉の前に立った。

扉には手書きで"控え室"という神が張ってある。

その扉を二回ノックし、手に力を入れて扉を開け、中に足を踏み入れた。

扉を開く音がやけに響くなと思いながら入った中には見知った顔ぶれが3人と今年度の生徒会長と副会長がいた。

あたしは2人に軽く会釈し中に入ろうとしたら会長さんに呼び止められた。