カラン、と澄んだ鈴の音が店内に響いた瞬間、みんなが一斉にあたしを振り返った。



「どうぞ席に着いてください。」



男の人に促され、あたしは空いている席に座った。



「それでは、自己紹介から始めましょうか。
時計回りにどうぞ。」



そう言って、左隣の男の人を見た。



「岩谷正毅。
高３。」



黒髪を短く切った、強面の男の人が短くまとめ、紹介は次の人に移った。




「飯田美喜、高３。
よろしく。」



金髪の巻き髪の女の人は面倒くさそうに言って、ケータイに視線を戻した。



「川端瑞季です。
高校１年生です。」



黒髪ストレートのおとなし目の女の子。
同い年に見えないくらい落ち着いている。



凄いな、とあたしは感心した。



「真田央。
まあ、なんかわかんないけどよろしく。」



シルバーアクセをジャラジャラいわせて手を上げ、ニッと真田さんは笑った。