「実は、俊に相談したくてな」
『おじいちゃん、チョコもらったん?』
私はスーパーの階段近くのベンチに腰かけて、小声で話した。
「内緒やで。実は、気になっとる人からもらったんやけど、おじいちゃんホワイトデーとかようわからんねん。教えてくれるか?」
俊は笑うどころか、すごいなおじいちゃんって言いながら、嬉しそうに教えてくれた。
『デートの約束してるんやったら話は早いな。そこで、何かプレゼント渡して
・・・もしおじいちゃんが付き合いたいんやったら告白したらええねん』
「告白って!!そんなん無理・・・・・・」
俊も、ホワイトデーの日に好きな子に告白するんやって教えてくれた。
「お前は何を渡すんや?」
『俺は・・・普通やけど、クッキー渡そうと思ってる。おじいちゃんも、そんなに悩まんでも軽いプレゼントでええと思うで。気持ちが大事やから』
高校生の孫に教えられた。