浅野さんを誘うために買ったものだったけれど。 せっかく買ったんだから、使わないと勿体ないし。 それに、俺はナツキともっと恋人らしいことがしてみたかった。 契約の期限も、残り半分なのだから。 「どうかな?」 ナツキはニッと口角を引き上げて頷いた。 「いいわ。デートしよう」 そしてまたナツキは冷蔵庫に視線を戻す。 デートか。 なんだかくすぐったい響きだ。