「流奈が16歳の誕生日には左手に合う指輪探してくるからな!]

「うんっ」


指輪を見つめた。


翼との愛の証がここにある。


そう思うと、ニヤけた顔が戻らなかった。


幸せなX'masイブ。星空に負けないほど綺麗に輝く指輪から目が離せなかった。


「あっ、そうだ!流奈からも翼に……」


あたしは慌ててバッグから小さい紙袋を出して、翼に渡した。


「流奈、お金使ったろ?よかったのに」

「いいの!これはこれっ!1年に一度きりのイベントだよ?」

「そうだな」


翼はニコニコしながらプレゼントを開けた。


「ぉお~!かわいいじゃん。流奈とお揃いだ!」

「うんっ」


翼へのプレゼントはリングのついたネックレス。


「またチョットかぶっちゃったけど」

「ありがとな、流奈!マジうれしいよ」


翼のほうにはゴールドのリングで、あたしはシルバー。


お揃いの指輪とネックレス。


「これで離れていても、いつも一緒だな!」

「そうだね!」


その日はどこにも行かず翼と一緒にお風呂に入って、たくさん、たくさんKISSをして、翼に抱かれて、ふたりだけのX'masイブを過ごした。


「やっぱり幸せだなぁ……、俺」

「流奈も幸せだな~」


幸せなX'masイブ。


「来年は休みもとって、ゆっくりデートしたいね」

「うん」


あたしはベッドの中でもたくさん話した。


「つばさ……?」


話してる途中で翼は眠りに落ちた。


疲れてるよね?


朝早かったもんね。


しばらく翼の寝顔を見ていた。


「寝てる姿もかっこいい~!」


ひとりでのろけながら翼にそっとKISSをした。


寝る前にあたしは翼からもらった指輪を見つめてはなでていた。


初めて貰った大切な大切なプレゼント。


本当にうれしくて、翼の右手も何度も見た。


「大切にするからね……」


寝てる翼にささやき、あたしも眠りについた。