更衣室でさっそく水着に着替えて、髪をふたつに結んで翼の元へ急いだ。
「ごめんね!待った?」
「おう!ぜんぜん平気」
目を合わせない翼……。
そうだよね、初めての水着姿だもん。
そんな翼を見てあたしも照れた。
「なんか嫌だな……」
「なにが?」
「ほかの男が流奈を見ていると、なんかムカつくな」
嫉妬ーーー。
そんな翼がいたんだ……、なんだかニヤけた。
「翼ってば!」
「俺の流奈~!」
翼が手を掴んだ。
「翼、だぁーいすき!」
あたしは翼い抱きついた。
「ちょっ……、待てよ!」
照れてる翼がかわいかった。
「にしても、犯罪だって、俺。今日の流奈見て釣り合わないって思ったよ」
「アハハハ!じゃ、殴られた顔のほうがよかったってこと?」
「う~ん……、これじゃ俺、嫉妬で狂いそうになるわ」
「ならないよ!」
「流奈だって、翼モテそうで心配だよ」
「まぁ、もう俺の流奈だしな!誰にも渡さねぇし、誰も近づけねぇよ!]
うれしかった……。
翼の愛が心よくて幸せだった。
あたしたちは子供のようにはしゃいだ。
流れるプールでは先に流されたあたしを必死に追いかけてくれて。
大きなすべり台では怖がったあたしを下で受け止めてくれた。