ヤッチャエヨーーーー。


そのとき、あたしの血が騒ぎ出した。


「それだけ?気が済んだの?」


そう言いながら、あたしは相手の女の髪の毛を掴んで、顔を殴りまくった。


「やめろよ!」


仲間の女たちがあたしを押さえつけようとしたけど、振り払いながら、そいつの上に跨ってひたすら殴り続けた。


「わかった……わかったよ……、謝るから。土下座するから許して……」

「流奈!それ以上やめな。マジ捕まっちゃうよ。マジやばいって!」


由美の怒鳴り声とともに相手の女から離れた。


「コイツ、頭いっちゃってんじゃないの?」


女たちはあたしが殴った女をかつぎ、去っていった。


「やっぱ流奈はつぇ~よ!流奈がいれば怖いもんなしだよ~」


みんな、あたしに近づいてきた。


バカみたい。


そう思いながら、あたしは単車のところまで戻った。


怖いもんなんて、なんもなかった。


失うものさえなくなったあたしには、もうどうでもよかった。



それからまた昼と夜の逆の生活を送った。


悪さばかり繰りかえして、意味もなくコンビニの前でたまったりして。


売られたケンカは買って、どんどん前にいた世界に落ちていった。。


翼と別れてまだ2日しか経ってないのに、あたしは変わっていった。