「……ッ!?」 「あの子と別れて二度とあわないで」 不意に後ろから抱きつかれそう告げられた。 「………」 一番聞きたくなかった言葉に、俺は言葉を詰まらせる。 「そして、私とよりを戻して」 抱きしめる力を強くして千穂は言ったけど、俺はすぐに引き離して、 「それは……無理」 と首を横にふった。 けど。 そんな俺の言葉など聞こえていないように、千穂はせせら笑う。 「……いくら竜人が否定しても、これは決定事項だよ」 そう言いながら、千穂は見せびらかすように、俺の目の前に昨日の写真を出した。