「はあ、はあ。こっ、こんな感じ……?」 「うっ、うん……上出来」 ミニ講座から10分後、2人とも息が切れ切れになりながらも、やっと私は合格した。 「よし!行ってこい!」 香奈が、バンッと背中を叩いた。 「うん!頑張ってくる!」 まるで、戦場にでも向かうように、お互い固い握手を交わして、私はお店に戻った。 「こいつらバカだ……」 その一部始終を見ていたクラスの男子が呟いたけど、 2人の耳には、全く入ってこなかった。