公園から善輝のマンションまでの道のりはとても足取りが重い。


あたしの心は暗く沈んだままだった。


善輝の部屋の前に立ってインターフォンを押そうと思ったけど、最後に合鍵を使いたくて自分で開けた。


あたしの決断は変わらない。今日、別れを切り出さなきゃ…。


部屋に入ると善輝はベットに横になって眠っていた。


その寝顔を見るだけで、気持ちが揺れそうで涙が出てきた。


「ん…彩乃?」


目を覚ました善輝を見て慌てて涙を拭う。


「遅くなってごめんね。」


そう言うと


「本当、遅かったじゃん。何してたの?
ってか、何で泣いてる?」