檻の中の姫

「あぁ、本当だよ。


もう近くまで着てたアレに気付かないなんてホントバカだよな。」





ユリアには少年がおもしろがってるように見えた。





「あ、あのぉ~


もう降ろしてもらって構いません。


わたし、重いでしょ?」





「抱いていた方がお前を守りやすい。


それに、お前は重くない。」





少年の発言にユリアは赤面した。





「そういえば、まだ名前聞いてません。」





「俺の名はセイ。


こう見えてもお前より年上だからな。」