「べ…別にいいよぉ、あたしは今の状態で十分だから」 そう言って遠回しに、お断りを申し上げた。 とにかく、この薬に長い時間関わってるのはヤバい気がする。 早いとこ自分の手から離してしまわないと。 「貴子…何遠慮してるのよ。この手の話にはノリ良いじゃ無い。別に遠慮する必要なんて無いんだよ」 「うゃ、別にノリとかそう言うんじゃ無くて実は…」 其処迄言って、あたしは慌てて口を噤んで則子に背中を向けた。