かつてはよく遊んでいた幼馴染は、知らないうちに警察官になっていたらしかった。中学校に入った頃から連絡もほとんどとっていなかったから、あたしは桐原が警察官になっているなんて思いもよらなかった。

ましてや、こんなところで再会するなんて。


郁が行方不明なのだと訴えたあたしの話をたまたま同僚づてに聞いたらしい桐原は、そのときあたしたち双子のことを思い出したといっていた。

そこまで珍しい名前と言うわけでもないが、あたしたちだとは確信できたらしい。

実際にあたしが桐原と顔を合わせたのは、郁が見つかった日のことだったんだけれども。