次の日の朝。


私は目覚ましがなる前に目が覚めてしまい、中庭で紅茶を飲みながら日に当たっていた。


若者はまだ家内の部屋でぐっすり眠っているころであろう。


紅茶に口を付けながら私は澄んだ朝の空気を吸った。


誰かと会話する事でさえ何年ぶりだったのだがあの若者といるのは実に楽しいものだった。


しかし、あの善人な若者だから今日こそは私の家から出て行ってしまうのではないか。


そんな事を考えていると誰かがこちらに近付いてくる足音が聞こえてきた。