空の神衣

「これで、蒼馬を止められるかもしれない…」

 李苑は感慨深げにベルトを見る。

「同じ名前でいいなら、ルシフェルで決まり」

「あっさり決めたな」

 津也の呟きが聞こえたのか、李苑はすねたような顔付きになる。

「ベルトにも安直って言われた…」

 津也は思わず吹き出した。

「しかし、よく考えたら敵が増えたわけだ」

「手加減は、してあげないからね」

 互いに満足げな笑みを浮かべる。

「津也~」

 そこへ、闇珠が戻ってくる。

「写真できたの。どうかな」

 闇珠は照れくさそうに額に入った写真を津也に見せる。

「可愛いでしょ」

 店長も満足げだ。

「馬子にも衣装とは、よく言ったもんだ」

 津也はしげしげと写真を見て言う。

「まご?」

 闇珠が意味を計りかねていると、李苑がひそひそと耳打ちする。