空の神衣

 ゆさゆさと体を揺すられて、津也は目を覚ました。

「津也ってば、起きてよお」

 見ると、闇珠がベッドに上っていた。

「あと5分…」

 寝返りをうつと、上に乗っていた闇珠が滑り落ちる。

「ぅきゃっ」

 目の前に、津也の顔がある。

「ふふ…」

 闇珠は手を伸ばし、津也の頬に触れる。

「じょりじょり」

「あ…髭剃らないとな」

 津也も闇珠の頬に触れる。

 その時、あることに気付いた。

「お前、その腕…」

 闇珠の伸ばした右腕。その肘のあたりが、黒く変色している。