空の神衣

「いいお湯だった~」

 バスタオルをマントのようにはおり、闇珠が出てくる。

「これでいいだろ。裾長めだから丈は充分ある」

 津也がカッターシャツを差し出すと、闇珠はそれをしげしげと見る。

「わ、思ったよりも大きい」

 言いながら袖を通し、ぱたぱた振って見せる。

「ぱたぱた~」

「さて、俺も入ってくるかな」

 津也が立ち上がると、闇珠もついてこようとする。

「言ったよね、背中流してあげるって」

「ん…」

 津也はぽりぽりとこめかみを掻く。

「恥ずかしい?」

「いや、そうじゃなくてな」