「俺…が?」

 その言葉が理解できず問う津也に、少女は真顔で答える。

「強靭な自我。契約者を飲み込むはずのカードを遮断するほどの」

 一息ついて続ける。

「“主催者”が目をつけるのも分かるかな…でもね、これであなたはまた戦わなきゃならない」

 そして、津也の手にあるカードを指差す。

「そのカードには、もう何の力もない。新たな契約をかわすために、主催者はオーブを送ったの」

「お前が、そのオーブだと?」

 ようやく思考が落ち着いてきた津也は身を起こし、少女を見る。