「たまたまこの道を歩いていたんだけど、警官がいっぱいいたから。
『何だろう?』って思って。野次馬根性でついつい来ちゃったんだけど。何だか、彩芭ちゃんの気配がして。
部屋に入ってみれば彩芭ちゃんが倒れていたから……。もう本当に心配したよ。良かった、彩芭ちゃんが無事で……っ」
奇跡だ
その日、私は二度も奇跡を味わった
奇跡とは、嬉しいもの
大丈夫だと教えてくれる国本刑事
安心してと教えてくれる柑南
二人の正常者
それに囲まれて私は目を閉じる
安心、したんだ
だから私はその安心につつまれ眠りにつく
――夢の中
私が見たのは長い長い幸せだった


