ぼくは、もっとずっときみとお話してたかったけど、お空にお星さまが出てくるころには、いつもの野原のぼくの場所で『おやすみ』してた。


きみのところは、草が《ふわふわ》じゃなくて、ちょっと《ちくちく》したから…。
ぼくは、もっとずっときみと一緒に居られるには…?って考えた。


考えて…、野原のぼくの場所にきみと一緒に帰ることにした。そしたら、きみとずっとずーっとお話できるよね。
お空にお星さまが出てくるころになっても、一緒に『おやすみ』できるんだ。


きみだってちょっと《ちくちく》するところじゃなくて、《ふわふわ》のところで『おやすみ』できるんだもんね。
きみは、嬉しそうに、優しくゆらゆら揺れてくれた。

ぼくは、そこに一つでポツンと立っているきみのこと、優しくそっとぬいてあげて、いつもの野原のぼくの場所に一緒に帰っていったんだ。

「あした、またいっぱいお話しようね」

きみをぼくの鼻先の《ふわふわ》の草ところにゆっくり下ろしてあげた。
ぼくときみは一緒に『おやすみ』したんだ。