ぼくは、ちょっとぽこっとした草のところできみのことを見つけたんだ。


きみは、ちょっと涼しくなってきた風にゆらゆら気持ちよさそう…。


ぼくは、きみにちょっとお話してみた。

「ねぇ、ねぇ、きみはずっとここに立ってるの?」

きみは、とても優しい色してる。


「ねぇ、きみも体が《ずんっ》とする?、鼻先はどう?」

きみは優しくゆらゆらしてる。


ぼくのお話わかるんだね。
きみのお話聞こえないけど、優しくゆらゆらしてくれるきみのお話、ぼくにはちゃんとわかるからね。
ぼくの体は《ふわっ》となって、鼻先が《くすっ》とした…。

「きみは…?」

ぼくは、ちょっとのきみの方を見た。
きみは、優しくゆらゆら小さな体をゆらしてくれた。
ぼくの体は、また《ふわっ》となって、鼻先が《くすっ》とした…。