「あたし雅人君と教室まで行くから。」 そう言って私はチャリから降りた。 「わかった。」 稜哉はチャリを引きながら私たちの前から去った。 「それじゃ姫菜ちゃん。行こっか。」 雅人君の左手がうずうずしているのが見えた。 最近雅人君は私といる時大抵は右手か左手がうずうずしている。 これは私の予想だけど多分手をつなごうとしているんだと思う。 前の私だったら手をつないでいたかもしれない。 でも今はそういう気になれない。 だから気づかないふりをしている。