心臓がドキドキ言って、期待と不安が同時にやってきた瞬間、渡さんが言った。 「こんな男でよかったら、またぜひよろしくお願いします」 渡さんは再度頭を下げた。 うそ…っ。 信じられない、 信じられない…! 信じられない…っ! 顔を上げた渡さんは、目を細めて苦笑いしていた。 「…ま、そっちの方はホント期待しないでほしいけどね」