「あだっ」 がすっとぶつかったのは、唇より前に俺たちの鼻先。 2人してしゃがみこみ、鼻を押さえる。 「てっめぇ…。いい加減にしろよ」 「違います!ほんとに本気でやったんですよ!?」 「…へたくそ」 美紅が何か反論しようと口をパクパクさせていたけれど、何も言うことが見つからなかったのか、結局最後は大人しくなった。