美紅が小さくうなずく。


「俺だって、美紅とずっと一緒にいたい。でも、もうちょっとゆっくりでもいいと思うんだ」


言いながら俺は美紅の頭をそっとなでる。

美紅の頬が少しずつ赤らんでいくのが、一目でわかった。







「…先パイって、やっぱりおじいちゃんみたいですね」



その一言で、甘い雰囲気も優しい気持ちもどこかへ吹っ飛んでしまった。




「ほぉ…、お前、そんなに俺と結婚したくないのか」



「いや、違います!いい意味で、ですよ!!」



じいさんみたいだと言われて、どうすればいい意味にとれるんだ。