うるせぇ。


ベタぼれなんかじゃねぇよ。






美紅がこちらに駆け寄ってくる。


「先パイ!もう体調は大丈夫なんですか?」



「あぁ。もう熱も下がった」



美紅が、ほっと安堵のため息をつく。


「よかった…」


そう言ってからもじもじと指を絡み合わせ、


「えっと、そのですね、あの…。先パイ、熱出たときのこと、覚えてます?」

一瞬固まってしまう。



いきなりそれか。