里季がきょとんと首をかしげる。


「さぁ…。今日は見てないな」




まさか、この前ので風邪をうつしたのか?

だとしたらどうしよう。



俺のせいで、美紅が。





「先パイ!!」


後ろから聞こえた声に、俺は素早く振り返る。

その声を聞いて少しだけ安心してしまった俺は、本当にバカだ。


里季が隣で、


「お前、ほんとベタぼれだな」


と言ったのは、聞かないフリをする。