美紅がうぅっとうなる。

悔しそうにつぶやいた一言は、



「…う、うれしい、です」


少しだけ口元が緩むのが、自分でもわかった。

うれしかったんだ。


こんな自分でも、美紅は認めてくれたから。





「…よかった」


そうささやいて、俺は再びまどろみの中へ落ちていった。