…全くこいつは。


突拍子もないことを平気で言いやがる。


「そりゃあ、ご苦労だったな」


美紅が俺の顔をのぞきこんで問いかけてくる。



「どうです?ちょっとは大人の女になったりしてませんか?」


俺は長い長いため息をついて、


「そんなこと言うところが子供なんだよ」


「えぇーーっ、だめですか?」



第一、こいつが大人の女になったところを想像すると、気持ち悪い。