「さくらに……どうしても伝えたい言葉があったんだ」 「伝えたい、言葉?」 レオは少し大人びた瞳で微笑むと あたしの耳に唇をつけ、そっとささやいた。 散らばり始めた、星の下。 波とハーモニーを奏でるように 耳もとで響いたレオの声。 その声は 何の曇りもなくて 「――愛してる」 限りなく透明で。 【END】