「住んでる場所が違っても、

俺らは、たった一つしかない空の下に居るだろ。
それがもし、
地域によって天気が違っても
見てる空は結局一緒だろ?
空は綺麗なんだよ。


俺、空が晴れてるとその日はたくさん笑える。
雨が降ってると、自分も同じ気持ちになってやろう
って思って、傘なんてささないで学校行く。
いっつもベタベタになって

『空も、つらいんだよな。』

って実感してた。


今日は、俺超笑えてんだよ。
咲希のおかげで、笑えてんだよ。

だからさ、
咲希の上の空はぜってー綺麗だと想った。」







こんなに空のことを考えてる人がいたなんて…想ってもいなかった。




空が笑うから
君も笑う
君が笑うから
空も笑う




同じ空の下。


あたし達はずっと近くにいる。


距離なんて関係ないんだね。

だから、

空が笑うから、君が笑う。
君が笑うから、あたしが笑う。

こうなるんだね。笑






───あたしは、この日から

空を見るのが楽しみになった




空をみてれば
啓吾の表情がわかるようで。




晴れの日は、たくさん笑った。
気持ちも晴れた。


雨の日は、できるだけ傘をささなかった。
曇った空に向かって…心の中で声をかけた

「元気だせっ!!!」