私もその中に入りたいけど、入れそうにない。


…というよりも入りにくい雰囲気だった。



「一緒に帰ろっ!」


千鶴がやってきた。


「うん。帰ろっか。」


テキストやノートを持って、先生の前を名残惜しみながら通った。


先生は楽しそうに話をしている。


あ…あの子…


輪の中に、さっき質問をしていた女の子の姿もあった。


私もあんな風にもうちょっと積極的になれればなあ。

うらやましく思いながら化学室を出た。