突然、暖かい何かが頬を流れた。

視界もぼやけてきた。

何がどうなったのか分からない私は立ち尽くした。

するとぼやけた視界のなかにうっすらと人影がみえた。

「鈴!?」

聞こえたその声はさっきまで受話器越し聞こえていた、暖かく、ずっと聞きたかった声。

やがて、頬をながれていたものが消え。

視界ももとに戻った。