そして。

今日が、姉貴の言ってた『返事をする日』だった。


断ったんなら、あんなに真っ赤な顔で部屋に閉じこもるわけがない。

だとしたら──…



「…クソッ!」


言いようのない怒りが込み上げて、俺は拳で自分の膝を叩いた。


付き合うのか?
その男と。


大して知りもしない男を、お前は好きになれるのかよ。


ただ流されてるだけじゃねえのかよ…。



イライラする。


俺の知らないところで、アイツが誰かのモノになる。


考えただけで、頭がおかしくなりそうだった。