車をまわして貰い、朔夜さんに声を掛ける。 「学校まで、乗る?」 丁寧に辞退された。 車に乗り込むと、カバンをのせながら、朔夜さんは小さな声で、私に言った。 「学校に着いたら、昇降口でお待ち頂けますか?」 私が頷くと、今度は普通の声でお見送りをしてくれた。 私は一人、学校へ向かう。