「ちょっといいかね?」 父は朔夜を見てそう言った。 朔夜は黙って頷く。 「お父様!」 「綾香はここにいなさい。 さぁ」 そう言って朔夜を促し、部屋から出ていく。 「朔夜……」 不安で一杯の私に、朔夜は安心させるよう微笑んだ。 「大丈夫だから、待っていろ」 そして朔夜は父の後をついて部屋を出て行き、中には私と岡谷さんが残った。