「それなら、どうして私に?」 私の言葉に、椿は少し躊躇ったあと、言った。 「最初、綾香さんを見たときは、こんな気持ちになれませんでした」 きっと、朔夜の教室前に連れて行かれたときの話しだろう。 「朔夜さんの表情を見て、本当に好きなんだなって思ってたのに。 綾香さんは、違ったでしょう?」 どきりとした。