ざりっと砂を踏みしめる音がきこえた。 朔夜の視線は、そこに注がれている。 私が振り返ると、そこには、私が事故にあった日に見かけた女の子が立っていた。 「朔夜さん、ここにいたのね」 その子は鈴の音を転がしたような声で、柔らかく言った。 「この方は?」 私を見て問い掛ける。 「前のご主人様です。 たまたま偶然会ったので、お話ししておりました」 女の子は、私を見てにっこりと笑った。