「海、行くか?」
「えっ?」
唐突に、清が素敵な提案をしてくる。
「海だよ。今からじゃ、向こうで遊ぶ時間はあまりないけど、行くか?」
「行く!!!」
清の指してる海が、“あの海”だとわかって、私は大きな声を上げた。
「ホントに、お前は百面相だな。」
「百面相?」
「風呂場で大笑いしたかと思えば、急に心配そうな顔して俺の面倒見たり、
かと思えば、のどに詰まらせて苦しむ顔はギャグマンガみたいだし、
海行くって言えば満面の笑み。」
「それは、仕方ないでしょ。」
思い出の場所に行けるんだから嬉しくて当たり前だもん。
満面の笑み以外にも、ひっかかる言葉はあったけど、
海に行く喜びが勝った。


