風呂場だとテンションの下がっていた私は、気づくと清のペースに乗せられて、
この即席貸切プールを思い切り満喫していた。
途中、清は、小腹が空いたと言っては、いろんなお菓子を持ってきて、
私の口にも放り込んだ。
オレンジやバナナをグラスの横にさした飲み物も持ってきてくれて、
床に寝転んで二人で飲んだ。
ちょっと恥ずかしかったけど、ここには二人きりだ。
“いちゃいちゃ”するのは、楽しくて、
気づくとあっという間に数時間がたって、
すでに、昼をすぎていた。
「は、はっくしゅん!」
「寒いか?」
「うん、ちょっと・・・」
陽のあたらないお風呂場は、外の気温が高い割に、室温が低い。
気づくと体が冷え切っていて、私は、震え始めた。
外は、蒸し暑いくらいなのに、
けっこう水って冷たいんだな。


