「大?なんだ?」 さっきまでとは違う、 低い声とともに、 清の切れ長の瞳が近づいてくる。 「だ、だい・・。」 清の瞳に射すくめられて、 思考が働かなくなる。 きらい、と言う言葉は、 あいつの唇に飲み込まれて、 さらわれてしまった。 その時、 けたたましいバイクの音が、 どこからともなく聞こえてきた。