気づくと、月が天上から見おろしていて、 あたりは、静けさに包まれている。 ようやく、泣き止んだ私に、 清が諭すように語りかけた。 「俺がいるだろ。 俺のとこに・・、 帰って来いよ。」 清の言葉は、私の体中に、 じんわりと染み入って、 ふわふわと宙に浮いていた自分の体が、 ようやく地に足を着けた気がした。 清という重力に引かれて・・。 「ひかり。」 「・・・。」 「家に帰ったら、 俺の洋服洗濯しろよ。」