「いいぜ、ひかりの好きなようにしろよ。」 清は、少し考えるような仕草をしてから、 ちゃんと“ひかり”って付けてくれた。 「ひかりが行きたいのって、 ひょっとして、住んでたマンションか?」 目的地が近づくと、清にはすぐわかったらしい。 日が傾いて、少し暗くなり始めている。 この間の出来事を思い出して、 少し怖くなったが、 清と二人だから、平気だと思い直した。