「す、き・・。」


あいつの声に操られる、
操り人形のように、
誘われて口にした言葉。


あいつの視界に入らないように、
顔を背けて、
小さな声でこぼした。


波の音だけが、
何もなかったかのように

私の耳に、
繰り返し届いた。