そこまで言うと、
あいつは、仰向けの姿勢から、
ごろんと横になって、
私のほうを向いた。
「子供は、同じ看護士仲間の子だった。」
「うん。
一応、病院に預かり施設はあるんだけどね。
りょう君は、そこの施設にどうしても慣れなくて。
昼間は大丈夫なんだけど、
夜勤のときに預けると、
大騒ぎになって、
どうしてもだめで。
試しにって、お母さんが預かったら
ぜんぜん平気で。
それ以来、夜勤のときは、うちで預かるようになったの。」
「俺、お前の母さんに、
すげぇ、失礼な態度とったんだ。
けど、俺のこと、
親父思いのいい息子だって言ってくれて。
俺が黙って会いに行ったことも、
親父には秘密にしてくれたんだ。」
それ以来、なんとなく気になって、
時々、こっそり、うちの様子を見に来てた、
あいつは、そう言ったあと、
黙ってて、悪かった、
とつぶやいた。


