「何これ!ひどい!」 固まって、身動きひとつ取れない私に代わって、 栞と直樹君が、黒板を消してくれた。 「誰だよ!こんなことしたやつ! 出て来い!!」 直樹君がみんなの前で怒鳴った。 私は、いたたまれなくなって、 教室から逃げ出した。 屋上に着くと、 雨が降り出した。 は~最悪。 屋上への出口以外に、 雨をしのげる場所はない。 しかたなく、扉の前に腰を下ろした。