「今日は、
乗ってこないかと思ったよ。」

電車を降りると、
直樹君が、話しかけてきた。

「わりぃ。
この抜けさくのせいでな。」

間一髪で間に合ったので、
いつものドアから電車に
乗れず、

直樹君がいるか分からなかったが、
ちゃんと、乗っていたみたいだ。

「・・ごめん。」

確かに、私のせいで
遅れそうになったのだが、

そもそもの原因は、

あいつが

私の髪を褒めたりするからじゃない!

「でもさ、
あんたのせいでもあるんだからね!」

私は、
半分やけっぱちで、叫んだ。