待ち時間が5時間近くあったレイアは、台本を持って一人でカフェに来ていた。


今までの自分の努力が、自分の望んでいない方に向かっている気がして、気が滅入る。


遅めのランチの味も分からない。


時折、自分が情けなくなり、目に涙が溜まる。


ランチを済ませ、店内で台本を開くが、全く頭に入って来ない。


「台本を読み込むより、歌の練習をした方が良いんじゃないの?いや、今ある仕事をちゃんとしないと、次に繋がらない。」


そんな考えが頭の中を、グルグル回る。


そんな時にレイアの携帯が震えた。


メールだ。